素人がヤフオクで55万の激安中古ボートを買ってみたブログ

ボートど素人が何も知らずにヤフオクで中古ボート購入、免許取得の日記

マイボード 半年ぶりの出航 チルト不具合

正月休みは、車で船のある三重へ。夏に行って以来だから半年ぶりだな。

 

今回の目的は、もちろん船に乗る事。

 

実はこの船の購入動機は、船が欲しいという事であり、ほかに大した目的もなく、家族で楽しめたら良いなー程度。だが肝心の子供がまだ小さかった事もあり船の揺れを怖がり、乗るのを嫌がることが多かったのと、埼玉に住み、船は三重という滅多に乗れない環境で、自分自身の船への気持ちがすこし冷めてしまい、朽ちていく船を想像して不安になったりと、手放そうかと考えるようになっていた。

 

しかし以前は怖がってた3歳になる息子が、最近は積極的に船に乗りたいと言うようになり、自分としてもモチベーションを保つ最後のチャンスと捉えて、この乗りたい熱が冷めないうちにと、無理してやってきたのだ。

 

自分の船は、船も古いが、エンジンも古く、多分新艇のときから付いていた30年前のもの。今はほとんど見かけない年代物のトーハツ製2スト船外機である。

 

免許を取って初めて知ったのだが、船外機ってものは、係留中は上に跳ね上げてあり、使うときだけ水中に下ろすようになっている。

 

この上げ下げする仕組みをチルトと言う。

 

この船のように140馬力などの大きなエンジンは重さも数百キロになるため、手では動かすことは出来ないので、チルトは電動になっている。

 

操縦席にて、リモコンレバー(車でいうアクセル)ユニットにイグニッションキーを挿しオンにする。そしてチルト下げスイッチを押すと、船外機は電動で下がって水の中に入っていく、、、はずだが苦しそうな音を立てて全く動かない。

 

もちろん、船外機が下がらないことにはいくらエンジンをふかしてみたところで、プロペラは空中で回るだけで動くことはできない。

それどころか、もしこの状態でエンジンをかければ、壊れてしまう。

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奥にあるのが、チルトで上がった状態の船外機。

 

船外機を揺すったり、上に乗って体重をかけたり、を繰り返すと、少しだけ下がるようになった。2名体制で、1人が操縦席でチルトスイッチを操作して、もう1人が海に落ちそうになりながら、船外機を押したり揺すったり。これを繰り返す。だんだん船外機の可動範囲が広くなっていき、ついに正しい位置に下がることができた。上げ下げもとりあえず問題ない。

 

錆だろうか??いつか完全に動かなくなるだろう。そうなったらどうしよう。150万以上する船外機を買うほどの余裕も必要性も今のところない。壊れないよう、気休めに錆止めスプレーを吹いておいた。

 

船外機は、チルトが下がった状態でないとエンジンを始動してはダメだ。プロペラの辺りからエンジン冷却用の海水を吸い込む仕組みのため、チルトが上がった状態だと吸水口が海面より上に出てしまい冷却できないからだ。

 

そのため、チルトが下がってやっと本日のメインイベントのエンジンの始動ができるのだ。半年ぶりの始動なんて、最新の電子制御満載の車でも掛かるか心配。私のVWパサートなら尚更怪しい。愛車であるバイクのGSX-Rキャブレター車なら、半年放置なんてしようものなら、エンジンが掛かるまで1日仕事の大イベント。これが30年前の2ストエンジンで、毎日海の上に浮かんで放置されること半年となれば、エンジンが掛かるまで3日かかってもおかしくない。そんな極度の緊張の中の始動なのだ。

 

始動操作自体は、車やバイクとそんなに変わらず簡単である。まずプライマリポンプで燃料を送る。船尾の床下に100リットルくらいの燃料タンクがあり、そこから船外機まで燃料ホースが繋がる。燃料は普通のレギュラーガソリンだ。

 

この燃料ホースの途中に手でニギニギするポンプがあり、それがプライマリポンプ。これを固くなるまで、数回握ることで燃料を船外機に送り込む。

 

そのあとは、操縦席のキーをひねるだけだ。

 

半年ぶりの始動、さあ掛かるか???

前回の反省もあり、チョークはオフで。

心配をよそに、なんとなんと一発で始動。エンジン自体は古くて、外観も色あせてはっきり言えばボロだが、中身はとんでもなく元気だ。船を買うまでトーハツなど聞いたことすらなかったのだが、トーハツすげーな。バイクの掛かりが悪すぎるエンジンも、VWパサートの小うるさいディーゼルエンジンも、できるならトーハツに交換したいくらいだ。

 

正月で誰もいない穏やかな英虞湾を、のんびりクルージングして楽しんだ。なにより子供が船に乗って楽しそうな姿を初めて見せてくれたので、船を手放すのはもう少し先になりそうだ。